開田村の昔話

 
『 女の池と男の池の竜 』 

 末川小野原の奥の「滝の沢」という原に、女の池と男の池があり、今は女の池に水はありませんが、男の池は沼地になっていて水がありました。昔、この池には男竜・女竜がそれぞれに棲んでいました。 
この二匹の竜は、たいへん乱暴で、山を荒らしたり、村に出てきて田畑を荒らしたりするから、村の衆から恐れられていました。村の衆は、相手が恐ろしい竜ではどうすることも出来ず、毎日困っていたそうです。ある日のこと、小野原の集落を通りかかった大変強そうな武士が、この話を聞くと、 「村の衆がそれほど困っているならば、私がその竜を退治してやりましょう。」 と、勇んで池に向かって行きました。池のほとりで武士と二匹の竜が戦ったところ、竜は武士の強さに驚いて、雲に乗って乗鞍岳へ、舞い上がって逃げて行ったそうです。 
それからは、村の百姓たちは安心して山や畑の仕事が出来るようになりました。
 乗鞍岳にはここから逃げていった二匹の竜の池があるそうです。

*この内容は開田村役場の了承のもと、開田村誌、他より引用掲載しています。転写はご遠慮ください。

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